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2009年5月19日火曜日

神の法律

GWの中の話。
(前の話ばかりで失敬。)

旧友に会う機会があり、
その友に借りたDVDを見てなく、
感想を告げられないのは失礼だと思い
慌ててみる。

2枚借りたのだが、
1枚はエラーで見れなかったので、
ゆきゆきて進軍を見る。

ゆきゆきて進軍は
以前に見たことがあった。

その時は踊り場ソウルの
文彦君が面白いビデオがあると
教えてくれた。

本当かどうかはわからないが、
中身が過激すぎて、
レンタルショップにあるビデオを
人に見せないように、
右の人間が借りパクしてるという
触れ込みはオレの野次馬根性を刺激した。

それで作品を見たのはもう何年か前の話。


昨年末、旧友たちと呑む機会があり
オレはたまたまその時連合赤軍の本を
好んで読んでいて、なぜかそんな話で盛り上がった。

果たして、オレ等の世代で
ゆきゆきて進軍がどのくらいの
知名度があるか知らないが、
オレの口からその作品名が出た時
なぜか旧友は歓喜した。



その数週間後、
折りたたんだレポート用紙を
テープてある不振な郵便物が届いた。

あけると裸のDISCが2枚と
年賀状が包まってた。
新手の郵便テロか(不謹慎)。



そんなわけで数年ぶりに
ゆきゆきて進軍を見直した。

中身に触れたら
興味がない文書が延々と
続いてしまうので、
極簡単な感想とあらすじを。


主人公、奥崎謙三が
戦時中から戦後に戦地で隊員2名が上官に
軍事命令により処刑される。

しかし、処刑された日は
すでに終戦後で命令は無効。
つまりただの殺人ではないか
と、その場にいたと思われる
上官たちのところを回り証言を得ようとする。

だが、上官たちももう済んだ話、
おもいだしたくない話のため
みな真摯に対応をしようとはしない。

そこをあの手この手で説得し、
殺された理由、命令を出した人間など
真相にせまろうとするといった内容。



奥崎謙三が武器に迫るのは神の法律。
今の日本の法律は腐ってる、
その象徴が国のシンボル。

そんなもの神に背いている。
だから自分が神の法律で裁くという
なんとも身勝手で自己中心的なもの。

オレにしたら突っ込みどころは
いくらでもあるんだけど、
何を言っても無駄なのは間違いない。

揺ぎ無い美学があるから
ものの見方によってはただの
わがままじじいなんだけど、
アチャーって痛さは感じない。

それで全編通して揉め事だから
街の喧嘩みたいに
興味を惹きつけるものもある。


でも温室育ちのオレにしたら
いかなる理由でも
人殺しの正当化は考えられない。

神の法律は自分に
都合がいいだけではなく、
自分にも極めて厳しいから
最悪にタチが悪すぎ。