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2011年9月26日月曜日

『赤めだか / 立川談春』『雨ン中の、らくだ / 立川志らく』読了

 



なんでかわからないけど、
このタイミングで立川談志の弟子、
談春、志らくの本を続けて読んだ。

どちらの落語も聞いたことがないけど
名著だと聞いたのと
最近また談志のCDを聞いてたもので。

談春の赤めだかは
とても読みやすく、
世捨て人の成功例を書き上げている。

美しすぎず、
ここで一歩ちがえたら…という
危うさが一気に読ませる。

一方、志らくの雨ン中の、らくだの方は
読みだして早々に感じる
説明過多、回りくどさが付きまとい
個人的にはちょっと苦手な文体。

しまいにはノリ突込みみたいなものも飛び出すし
『()』で囲った文末の言い訳じみたソレは
テンポは悪くし、落語に感じる粋みたいなものを
一切感じさせない。

でも、著者は小心者で
実際いい人なんだろうなとはビンビン感じるんだけど…。


どちらの作品も談志に対する愛にあふれていて
落語を知らない人にも楽しめる。

でも、どちらも面白いのは(特に赤めだか)
芸人として、俗世を選ばなかったり
落語家としての心構えのあたりだと思うのだが
こういった話はプロレス、音楽などを扱う雑誌や本でたびたび目にする。

赤めだかは勿論素晴らしいのだが
なんの評判も得ていない
ちょっとしたものでもそん色ないエピソードに触れているだけに
評判のわりにはという気もしないでもない。

本を読んだら、どういう落語をするのか興味がわいて
昔、親父が馬鹿みたいに録画していた
『落語のピン』とかを見ようかと思ったら
なんとかビデオはあったけどベータで見れなかった。

もう一回談志を生で見てみたい
もう先も短いだろうから急がねば。